とまのす

ちいさくゆっくり、民俗さんぽ

福を掻っ込む、酉の市。

こないだ記事を書いたのがハロウィン前だったので、
もう1ヶ月くらい経ってしまったわけですね。
寒くなってきたので、もはや更新頻度も冬眠寸前ですわ。
(´・ω・)

さて、11月といえば「酉の市」。
管理人は通勤コースに鳥系神社があるので、
平日開催の市でも気軽に見に行くことができる。
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今回行ったのは11/1に開かれた「一の酉」。
ちなみに、今年の二の酉は先週11/13(火)だった。
そして、ちょっと珍しい「三の酉」は 今週11/25(日)。
日曜日だから、平日仕事の人も市が見れるぞ!
(/・ω・)/♪

いや、もうね。前の晩にテンション上がって
独りで酉の市イメージキャラクター↓勝手に作って、
翌日仕事なのに25時すぎまで落書きしてましたよ。
遠足前日の子供か、ってね。
(マジメに仕事に備えろ)
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社名が目立たないが、ここ↓は前橋市千代田町の「熊野神社」。
まぁグンマーなので、長國寺さんや花園神社に比べたら
賑わいは何分の一なわけだが…。
管理人はこの、商店街のアーケードから直接
参道につながっている感じが好きだ。
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祭神は櫛御気野命(クシミケヌノミコト)=スサノヲノミコト。
本家の熊野神社でも熊野大神と呼ばれる3柱の神が祭神であり、
その中の「家都美御子大神」という神様がスサノヲにあたる。

酉の市といえば「鳥」。
特に鷲や鶏にちなんだ神社仏閣で行われることが多い。
が、こちらの神社は「神使がカラス」となっている。
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まぁ辛うじて鳥つながりではあるけど、
日本神話だけ見たらそもそも
スサノヲと八咫烏って そんなに絡みあったっけ?
神武天皇のもとに八咫烏を派遣し導いたのも
スサノヲでなくタカミムスビだと言われているし。
タカミムスビの子孫(の仮の姿)=八咫烏という話もある。
どっちかっていうと八咫烏と縁が深いのは
造化三神タカミムスビでは…。

ただ 熊野三山全体において八咫烏は「ミサキ(御先)」
つまり神霊の現れる前触れや使いとみなされている。
なので、熊野の神であるスサノヲの使いも
もちろん八咫烏が務めている、というコトなのだろう。
※管理人は熊野信仰を全く体系立って理解できていません。
 「適当言うな。スサノヲさんと烏にはこんな繋がりがあるんや」
 という方や詳しい方がいらっしゃれば是非ご教示願いたいです…。

前橋の熊野神社では毎年
酉の市にだけ「八咫烏 御影」が御開帳となるが、
その仰々しい名前とは裏腹(と言っては失礼か)に
タレ目で可愛らしい キャラクター的なカラスさん↓である。
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神武天皇を導いたことから
導き・案内・戦勝のシンボルとされることが多いが、
古代中国において兎が月・烏が太陽を表す動物だったことから
日本神話においても太陽と関わる場面で登場したりする。
つまり、お天道さんがなくては始まらない農業にとっても
八咫烏は大切な動物なのかもしれない。
(それとも単に酉の市だから稲穂持たされているんだろうか)

市は日中からで、管理人が着いたのは終了1時間前。
熊手もだいぶ売り切れてしまっている様子だ。
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周りが商店街ということもあり、
店に置くような大きめのモノを買っていく人もいた。
管理人は、小さい方から2番目の大きさを購入。
「ちょっと小さかったか?」と思ったものの、
部屋が狭いので飾ったらまあまあな存在感だったとさ。
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ちなみに、酉の市は神社だけでなく寺院でも開かれる。
というのも、神道由来と仏教由来 どっちの起源もあるから。

まず神社的には、
ヤマトタケル鷲宮神社に戦勝祈願をした。
そして、東征で勝利を収めたため大鷲神社で戦勝を祝った。
そして死後、棺に衣を残し白鳥となって飛び立ったことに因み
彼が最後に降り立った地に「大鳥神社」(大阪府)を建立。 
このように、鳥系神社に縁が深いヤマトタケル
それにちなみ、彼の命日である11月の酉の日に市が立ち
これが酉の市の起源だというのが1つ。

そして寺院的には、
日蓮鷲山寺(千葉県)で国家の平穏を願った。
すると、明星が輝き出し鷲の背に乗った菩薩さまが現れた。
折しも11月の酉の日であった。
以来、11月の酉の日には鷲妙見菩薩の出開帳が行われ
それに合わせて立った市が酉の市の起源だという。

ちなみに、酉の市といえば熊手。
この熊手を売るようになった由来は、
ヤマトタケルが熊手(武具)を奉納し
東征前に戦勝祈願したからという説があったり。
また庶民的な所では、農具市だった酉の市で
年の瀬が近いこともあり縁起物をオマケにつけた。
という説もあるのだとか。

*おまけ*

ちなみに「酉の市は鳥系神社でやる」という話で、
熊野神社は烏がいるから鳥系に入るのかな~?
というようなことを言ったが、
実は前橋市千代田町熊野神社に関しては
モトは別の神社で行われていた酉の市を引き継いだ(?)
のだというコトが分かった。

別の神社というのは、
元々この近くにあった小石神社という社だそうだ。
え…烏よりさらに遠ざかってるじゃん…。と言う勿れ。
ココはもともと八坂神社とされており
栃木県佐野市大鷲神社から分霊された社もあった。

現在は、この小石神社
群馬県民以外に通じない話で申し訳ないが)
敷島公園の近くに鎮座している。
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中はキレイに整い、ウサギの扁額や円空仏的なモノが。
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小石と「恋し」を掛けているようで、
恋愛成就や縁結びに関する絵馬が目立つ。
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ココに願いを書いた「小石」を置くと叶うとかで、
小石が集まっているエリアが。
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外観的には歴史は浅そうな感じではあるが、
さくらがキレイなので前橋在住の方は是非!
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…あれ?
何だか小石神社の紹介が始まってしまったが、
話を戻して酉の市である。

この小石神社移転に伴い、
併せて祀られていた大鷲神社の分霊は
現在の熊野神社へ預けられることとなった。
そこから、熊野神社が酉の市を引き継いだのだそうだ。

さあ、いよいよ この週末は三の酉。
酉の市は11月の酉の日ごとに開かれるため、
三の酉が無い年もあるわけで。
この三の酉がある年は火事が多いと言われ、
神社によっては三の酉の年限定で
「火除け守り」を売るところもあるらしいですよ
(/・ω・)/♪

一説には、
酉の市にかこつけて吉原へ行こうとする男どもに
奥さんたちが釘を刺すために始まった言い習わしとも。
ともあれ、今週末は皆さん思い思いの場所で
酉の市楽しんでくださいね!

管理人は東京の酉の市を見に行こうかと考えてます!
(*'ω'*)