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とまのす

ちいさくゆっくり、民俗学。

葛井神社と清池。

茅野駅から上社への道で*
自動車超初心者の管理人、今回も諏訪大社へは徒歩で向かう。
もはや、グーグルマップに頼らなくても辿り着けるようになった。
今回はちょっと違う道を通ってみよう!と歩いていると、
小さな十字路の向こう、道の突き当りに鳥居が。f:id:ko9rino4ppo:20160618212937j:image
なんだなんだ?行ってみよう。
葛井神社、か。「葛井」ってなんだ?
いや、ほんとは九頭井だったりするんじゃないか?
八龍神社が八立神社って表記されるようにさ。
と、何の根拠もないのに表記に不信を抱きながら接近。
f:id:ko9rino4ppo:20160618213047j:image
このへんの注連縄は、鳥居の左右に縄を縛り付け
余った注連縄の端を垂らしてあるようなのが多い気がする。
f:id:ko9rino4ppo:20160618213005j:image
鳥居をくぐってすぐ右にあるのは、
「津島牛頭天王」の石碑。
津島の天王さんといえば愛知の津島神社
エレクトリカルパレードのような天王祭の巻藁船、
一度といわず実物を見てみたいんだよなぁ…
しかし、なんでこんなところに愛知県の天王さんが。

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コレ気に入った!かわいい。ツリーハウスか!
案内板を見てみると「葛井神社千本欅」。
神社の御神木であるとともに上原区の氏神様でもあるそうだ!
妖怪ポストか妖精の家かという可愛い状態になっているが、
昭和になって落雷や火災で傷んだ巨木を
元気なところまで切って屋根を付けて保護し、
それでも風雨で根元が腐食した!ということで
最近になって庇(ひさし)も作ったんだそうな。

庇の下には小さな神棚のようなパーツがあり、
おそらくは家の神棚に神様のお札を置くように
氏神様としてのお札が…
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…!?
昆布茶、だと!?何故ここに!
しかしきっとその奥の白い紙が氏神様のお札だろう。
ズームしてみてみたら、諏訪護国神社の昆布茶だった。
何か有り難い謂れがあるのだろう…としておこう。f:id:ko9rino4ppo:20160618213113j:image
そしてこちらが拝殿。
相変わらず諏訪の神社たちは風通しがよさそうだ。
(ガラス張りにはなってるけど)
拝殿の中の右のほうは物置状態になっているのが惜しいが
この開放感のある拝殿は嫌いじゃない。
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そしてこちらが拝殿内。わきは散らかっているが、
さすがにご神体周辺はスッキリきれいである。f:id:ko9rino4ppo:20160618213323j:image
向こう側の扉の透かし彫りを見てみると、
なんと御神紋は梶。根は四本に見えるので諏訪梶。
つまり上社と同じ紋である。
後で調べたら、諏訪大社摂社だということだった。
この後まわったいくつかの神社も、神紋が梶らしきところがあった。

*御神体である清池*f:id:ko9rino4ppo:20160618213502j:image
そしてこちらが葛井神社の御神体といわれる清池。
古風な鳥居らしきものがいい感じ。
ここ清池は「ここに住む魚はすべて片目である」
また「池に幣帛を投げ込むと遠州のサナギ池に浮かんでくる」
など、諏訪七不思議のうちいくつかの舞台でもある。

片目、と聞いて(読んで)「ん?」と思ったが。
片目の魚の伝承が残る土地は
眼病平癒に御利益があるか、産鉄文化圏であることが多い。
なぜなら、製鉄に使う炉の温度を炎の色で確かめていたため
産鉄民の人々は片目で高温・高照度の炎を見続けるため、
片方の目だけ失明することが多かったといわれている。

そう思った瞬間、神紋も
「どうして諏訪関係の親睦は欅が多いのに梶?」
とモヤモヤしていたのだが
「なんか、こじつけかもしれないけど梶=鍛冶!?」
と変な風に腑に落ちてしまったりしたのだった。
いつもどおり、何の裏付けもないんだけど。

あとは「遠州のサナギ池」ね。
しらべても具体的にどこなんだかわからなくて
ただ「サナギ」には「猿擲(猿投)」の字が当てられる。
ということはわかった。
あとは、サナギなんてどういうことなの。
サナギがいっぱいある池とかならちょっと気持ち悪いね。
…と思ったりしたけれど、
今は亡き、諏訪大社の「湛え神事」で
サナギとよばれる鉄鐸が使用されていたらしいと
どなたかのブログに書いてあった。
もしやそのサナギなのか?そしてまた鉄!

ついでにいうと、
諏訪湖御神渡りを見物に来た僧が
「手長」につまみ出されて遠州のサナギ池にワープさせられ
諏訪に戻ってくるのに七日かかったという話が。
手長は、恐ろしく手の長い人(神?)で
足長とともに語られることが多い。
そのうち書くけど、
この上諏訪に手長神社・足長神社がある。

諏訪に行くたびに、
いままで「?」だったことが少しづつつながりはするのだが。
まだまだ全部うまくつながるほど理解できていないみたい。
むしろ全部理解なんてできないのだろうけど、
だからこそ考えるのをやめられない諏訪ですな。

ちなみに、江戸のころまでは
葛井神社には本殿はなかったらしいので。
諏訪大社(前宮以外)とおなじく拝殿のみがあって
池が御神体となっていたんだろうなー。と考えられる。

*おまけ*
大社さんに負けないほど立派な御柱f:id:ko9rino4ppo:20160618213544j:imagef:id:ko9rino4ppo:20160618213351j:image