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とまのす

ちいさくゆっくり民俗学。

八王子養蚕つながり③:白山神社

神社仏閣 八王子 妙見菩薩 白山信仰 菊理媛 民間信仰

ようやく人里らしい道に出て歩くことしばらく。
アップダウンの激しい階段ばかりの道で
だんだん弱り始めたころに到着。
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扁額が古臭くなく
ありがたみが無…若々しいのは
昭和天皇即位50年を記念して
社殿と参道が改修されてしまったせいだろうか。

手すりや賽銭箱なども新しいので
全体に新しそうな印象になってしまうが、
扉や屋根は落ち着きがあって良い感じ。

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大河ドラマと白山信仰*

白山神社・白山比咩神社といえば
美濃、越前、飛騨などを横断する
白山を対象とした山岳信仰がモトであるわけで。

タイムリーなので一応話すと、
現在放送中のNHK大河「真田丸」では
屋敷の中で座っている昌幸(草刈正雄)の背後に
「白山大権現」という掛軸が掛かっている。

実際、長野には真田昌幸が戦勝祈願のために
誓文を納めたという白山神社もあったりするらしい。

そして何がタイムリーかって…
ちょうど先週末に放送された「真田丸」では
信玄・信長と相次いで主君を失った昌幸が
自分を高く売るため寝返りまくったり、
そして次回予告は後北条氏徳川氏の講和条件として
真田領・沼田が割譲されることに激怒しているわけで。

まさにこの辺りからが引き金になって
豊臣秀吉が北条討伐に踏み切る!
という流れが待ち受けているわけだが…

まさにこの秀吉による「小田原征伐」のせいで
今回訪れた白山神社は一度焼失しているのである。
(;´・ω・)ヒデヨシサン…ヒドイ。

*白山比咩と菊理媛

そんな戦乱の時代に武将たちの信仰を集め
修験者たちにも大いに信仰された白山大権現だが。
これまた神仏分離の大嵐により「権現」号を廃止され、
あまつさえ皆神社に押し込められて
祭神は白山比咩(しらやまひめ)or菊理媛(くくりひめ)
そしてイザナギ&イザナミ夫婦とゆうことにされてしまった。

権現様からいつの間に「姫」になってしまったのか
シラヤマヒメについてはイマイチよくわからないのだが。
白山信仰は山への信仰であると同時に
白山から流れる九頭竜川長良川流域で信仰されていて
川や水への信仰という側面も持つ。
古くから水や龍に関連する神は女神であることが多いので
そういうことも関係あったりするのだろうか。

一方で日本神話のククリヒメについては、
登場する場面は一場面しか無く
彼女自身についてもほぼ詳しい紹介はない。
にもかかわらず、
黄泉の国で妻を見て恐ろしさに逃げ出したイザナギ
その反応に悲しみ怒って追いかけてきたイザナミ
その夫婦喧嘩を仲裁した女神として一躍有名に。
縁を「括る」「ヒメ(巫女、女神)」ということで、
縁結びの神様になったりして人気が出ている。
また、
黄泉の国の出入り口で2人を仲裁したことから
この世とあの世の境界を結ぶ女神と言われることも。

余談だが、シラヤマ&ククリが混同されたのは
吉田神社の兼倶さん(吉田神道創始者)
のカンチガイのせいじゃないかと囁かれていたりする。
(´・ω・`)シッカリシテー

イザナミと妙見様と白山比咩
これだけ2人の姫の話をしておいてなんだが、
この白山神社祭神
なぜかイザナミの一柱だけである。

ここ一帯が「絹ヶ丘」という
養蚕に関する地名であるとはいえ、
養蚕と関係ない神社が歴史的価値で評価されて
絹の道散策コースに入っているというのも釈然としない。
ので、勝手にいろいろ妄想した(=゚ω゚)b+

この境内には
当地最古の寺「長隆寺」の礎石
というのがあって、
つまりここは大昔は寺院だったかもしれないし
別の神を祀った寺の鎮守神だったかもしれないけれど、

とにかく寺にしろ神社にしろ結構古い時代から
白山信仰に基づいた白山大権現を祀っていて。

白山大権現というのは
九頭竜王の化身であって、
龍を背後に従え宝剣と宝珠を持っている。

(※ここからは妄想です)
そのお姿にとてもよく似ているのが
女神型の妙見様。
中国の北方守護の願いから生まれた
甲冑姿の妙見様はいかついオッサンだけれど、
水神色が強い日本の女神型妙見様は
亀か龍に乗ってやはり宝剣と宝珠を持っている。

また、
蚕種石の記事で「オオカミの護符」の話をしたように
このあたりも秩父の信仰が流入しても不自然ではない。

秩父で一番有名の妙見様は
あの「秩父の夜祭」の主役女神さま。
武甲山男神さまの(奥様公認の)愛人さん!

彼女は秩父地方では
養蚕の守り神でもあるそうだ。

例えば秩父で護符をもらいがてら
その話を聞いた商人や旅人が
「こんな神様がいて養蚕に後利益があるぞ!」
という話が盛り上がったら、
「そういえばうちにいる白山さんに似てるぞ?」
ということになって同一視されたり。

それがさらに神仏分離廃仏毀釈
「神社で妙見様を信仰?コラ!菩薩は仏でしょ!」
ということになって
「じゃあどうする?権現様も禁止されちゃったし…」
「あ!妙見様は北極星or北斗七星の化身だし、
  北斗七星は死を司る星とも言われてるから
   黄泉の女王・イザナミがぴったりじゃないか!」

という結構ゆるい流れでイザナミに決定。
なんてことも、
ありえなくはないはず( *´艸`)!

と自己完結して楽しんだところで
もう写真もないし文章ばっかりで飽きた!
という方も多いと思うので
3枚ほど写真を載せて終わりたいと思いますー。

1枚目はこちら。
神楽殿の横にあった大きな釜である。
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私は小柄なほうではあるが、
一応横に立つとこれくらいの大きさ。でかい。
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これが何なのか、
どこにも何の説明もないのだけれど。
もしかしたら「湯立て神事」のような行事に使うのかも?
普通は四方に結界を張ってやったりするので、
ちょっとこんな敷地のはじーっこというのは端過ぎるきもするが。
石で地面に囲いがあったり近くの石がやけに細かく黒いので
もしかしたらここで薪などをくべて
釜の湯を沸かしていたかもしれないなぁー。
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そして、こちらも何なのかよくわからない。
ただの石塔でなく案内板のようなものか?
と考えては見るものの、
この位置から見ると末社秋葉大権現は左だし。
辨才天(弁財天)に関しては
ここの末社には弁財天はいないし。
万が一、これから行く打越弁財天のことだとしても
それは画面正面or少し右寄りの方向である。
昔は弁天様がいたのか?
それとも地震か何かで石塔の向きが変わって
実際の方向と合わなくなってしまったのだろうか?
それとも単なる石塔で方向は関係ない?
謎は深まるばかり。

f:id:ko9rino4ppo:20160308203239j:image末社・山王&秋葉神社

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末社金毘羅&天満宮

ここの末社はちょっと変わっていて、
本殿の後ろの裏山みたいなところに立ってる
とかではない。
なんと、隣接するいくつかの小さな公園内に
それぞれ社があるというシステム。

なんだかこれのほうが、
人の生活の中に自然に神様がいる感じで
なんだか人と神様の関係として好きかも。
(*'▽')♪
こういう配置の神社もっと増えろー。

白山神社だけでいっぱい妄想してしまったので、
今日はこの辺にして
打越弁財天はまた明日にしましょー
そうしましょー。
※だんだん眠くてまとまらなくなってきた(*_*;)