読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

とまのす

ちいさくゆっくり、民俗学。

吉祥寺の仏像ズ。

吉祥寺とはいっても東京ではない。
( *´艸`)
群馬県利根郡川場村門前にある
臨済宗建長寺派 青龍山 吉祥寺さんである。

※記事が長くなってしまったので最初に言っておくと
 本堂と春駒まつりについては次回記事で!(;´・ω・)

吉祥寺の春駒まつり(*'▽') - とまのす
 仏像好きだよ!石仏も狛犬も好き!
 という方だけ読んでいってくださいな…


敷地に入っていくと、
人が歩くところは雪が無い。
どうやら雪かきをしてくれているみたい。

しかし、道から少し外れると
ふくらはぎくらいまでは余裕で埋まる。
少し歩くと山門の手前左側に
延命地蔵菩薩。
道を挟んで正面(山門手前向かって右)には
六地蔵さんがいた。

延命地蔵六地蔵
延命地蔵
関東百八地蔵尊第三十一番 札所でもある。
HPによれば、
文政12年に地元の豪族から寄進されたらしい。

仏様の名前にはサンスクリット語
音を写したものと 意味を写したものとがある。
地蔵菩薩の場合は後者で、
サンスクリット語では「クシティ・ガルバ」。
和訳すると「大地の胎」というような意味となる。

つまり、大地がすべてをはぐくむ力のように
尽きることのない大慈悲で衆生を救う菩薩さま。

f:id:ko9rino4ppo:20160212085430j:plain
雪が積もって非常に寒そうではあるが
地蔵菩薩らしい穏やかな笑みで迎えてくれた。

f:id:ko9rino4ppo:20160212090206j:plain
腰の後ろあたりには穴が開いている。
経文などを納めるための穴だったのか?

雪が無ければおそらく、
延命地蔵の周り一周通路があるらしく。
その外周にはたくさんの小さな石仏が、
地蔵菩薩さまを取り囲むように集まっていた。

f:id:ko9rino4ppo:20160214061142j:plain
 ↑おなじみ、道祖神さま

f:id:ko9rino4ppo:20160212085647j:plain
 ↑
法輪と剣と胸の前で合わせた手しか見えないけれど…
合わせた手は中指が立って薬指は曲げている。
馬口印かな。馬頭観音かも。

f:id:ko9rino4ppo:20160212085820j:plain
 ↑これが一番わからない。
 お稲荷様もお蚕様も初午=馬に関係あるし、
 馬頭観音も近くにいるわけだし、
 もしかして厩を守る3猿?

 でもなんか人に見えるんですけど…
 三神一体の神様って何だろう…
 寿老人の原型とか?(*_*;ワカラン
 わかる方いたら教えてください…


そして、その地蔵菩薩と石仏ズの
道を挟んで向かい側には六地蔵

f:id:ko9rino4ppo:20160213213713j:plain

日本人は七福神の影響が大きいのか
どうも7という数字が大好きなのだけれど、
お地蔵さまが並んでいる場合は
特殊なものを除いて大体6人と決まっている。

その理由は仏教の「六道」に対応して
それぞれの世界の救済担当が1体ずついるから。
六道とは迷いのあるものが輪廻する6つの世界。
具体的には天・人間・畜生・餓鬼・地獄道である。

ところで並んでいるお地蔵さまといえば、
日本昔話の「笠地蔵」を思い出すわけだが…

あの話は本によって
お地蔵さまが6体だったり7体だったりする。
(調べたら、1体や12体の場合もあるらしい)

大体は売れ残った笠はひと山=5こ
なので、6体目以降はお爺さんが
身に着けているものを外してかぶせてあげる。

6体である場合には6体目が単独で
身を削ってまで与えるお爺さんの気持ちに報い
年の瀬に善行を行った老夫婦に
①良い正月を迎えるに十分な富を与えてくれる。
②老夫婦を極楽浄土へ導く。

一方7体の場合は、
それは実は七福神の変化した姿で
お爺さんの行いを称えて老夫婦に富を与える。
…という流れが多い。

地蔵菩薩仏教的なものだとすると、
①の現世利益ではなく
②の極楽浄土に導くというほうが自然だが。

実は、道端にいるお地蔵さまは
道祖神のように「賽ノ神」であることも多い。
そういった民間信仰的な性格の強いお地蔵さまなら
②というのもおかしくない。

ついでに、年の瀬が舞台にしても
単に「富をもたらした」でなく「良い正月」
というところにまで言及していることから、
お地蔵様の「歳神」的側面まで見え隠れする。

深いですな、笠地蔵Σ(・ω・ノ)ノ!


狛犬
お地蔵様を通り過ぎると、
山門の手前には狛犬がいる。
風格はあるものの、ひょうきんな顔(*´ω`)

f:id:ko9rino4ppo:20160212090448j:plainf:id:ko9rino4ppo:20160212090557j:plain
特に阿形が「ガーン…(´ ゚Д゚)」
みたいな顔に見えてなんだかカワイイ。

これを通り過ぎると、門のなかには金剛力士像。

f:id:ko9rino4ppo:20160213010327j:plainf:id:ko9rino4ppo:20160213010332j:plain
下から見上げることを想定して作ったのか、
少し面長な感じもするが…
ともあれなんだか大きな手は力強くて
随身に相応しい たくましさと頼もしさ(*'▽')


山門の唐獅子は地味ながらカッコイイ。

f:id:ko9rino4ppo:20160213005617j:plain
禅寺ということで、
日光東照宮のような極彩色でなく落ち着いた雰囲気。
門をくぐると、良い笑顔の大黒様が迎えてくれる。

f:id:ko9rino4ppo:20160214195436j:plain



十六羅漢文殊菩薩様*
山門を上ると何とも存在感のある集団が!
智慧の菩薩・文殊菩薩様と
わたしたちと仏界をつないでくれる羅漢さんたち。

f:id:ko9rino4ppo:20160212090749j:plain
ホワイトバランスを建物内に合わせたら
かなり神々しい感じにΣ(・ω・ノ)ノ!

f:id:ko9rino4ppo:20160212091020j:plain
この文殊菩薩様は、
相輪の話でもちょっと触れたけれど
実際のモデルが言われている菩薩さまである。

バラモン出身らしく、また非常に頭がよかったそうで。
問答をさせたら右に出る者はないと言われた
釈迦の在家弟子維摩居士(ヴィマラ・キールティ)と
唯一対等に問答を交わしたという逸話もある。

ちなみにこのとき維摩居士は病床にあり
多忙なお釈迦様が
「誰か私の代理で見舞いに行くように」
とおっしゃったのだが、
皆(未来仏である弥勒様でさえ!)
彼に問答でやり込められた経験から敬遠した。
そんな中、見舞いを買って出たのが
この文殊であると言われている。

獅子の背に乗り、
智慧の象徴・利剣と経典を持つ姿で表される。
青蓮華を持っていることが多いけれど、
この像では確認できず。
(目が悪いだけかもしれない…)

また、まわりに並んでいる「羅漢」とは
もともとは普通の人間だったけれど修行を積み
尊敬や施しを受けるに相応しい身になった者のこと。
この人たちも「仏像界のモブ。頭数揃えばヨシ!」
というわけではなく、
1人1人にちゃんと名前があるのだ!が。

長くなるので2人だけ紹介します(*'ω'*)
ひとりはビンドラバラダージャ。
よく「悪いところをなでると治る」といわれ
境内でゴシゴシ触られている「びんづる様」である!

もうひとりはラーフラ
この方は、お釈迦様の実子。
まだ王子であった頃のシッダールタ(釈迦)の后が
彼の出家後に産んだ子だとされている。

ちなみにこの仏像たちは、
江戸時代ごろのものらしい。

聖観音様の池*

f:id:ko9rino4ppo:20160212091157j:plain
オイ、いつになったら本堂に着くのだ(*_*;
と思っている方もいらっしゃるでしょうが、
私の好きな「天燈鬼」がいるので立ち止まります!

ちょうど見事な雪釣りが
観音様の脇侍であるかのように立っている。
聖観音」とは「正観音」とも表記し、
つまりは変身していない(千手とか馬頭とかじゃない)
人間と同じ一面二臂のお姿をした観音様ということ。

そして画面手前にいるのが「天燈鬼」。
本家は阿修羅と一緒に興福寺の宝物館にいる。

本来は四天王に踏みつけられているハズの鬼が
独立した像になって仏前を照らしている!
ということで人気があるらしい。
興福寺のものは運慶の息子・康弁が制作したらしい。
が、実は発見された当時は相当破損していて
「本当は何を持っていたのか分からない」そうだ。
なので、明かりを持たせたのは修復した人。
(それだって相当古い話だ)

この天燈鬼には龍燈鬼という相方がいるのだが、
この池では見つからなかった。
私が見逃しただけなのか、それとも
敷地内にいくつかある滝のほうにあったりするのか?

夏だったら、
境内の不動の滝や青龍・昇竜の滝も行ってみたいが…
とりあえず今回は雪が深すぎて無理だ。
金甲稲荷さんにすら行けやしない(;´・ω・)

*トイレとおやつ*
別にこれは書かなくてもいい気もするけれど、
私は福祉の仕事をしてるせいかコレけっこう
「おお!」って思ったわけで。

f:id:ko9rino4ppo:20160214193459j:plain
だれでもトイレ(障害者も高齢者もetcってやつ)
が完備されてるんですよ!スバラシイ!
※私がパノラマ撮影下手過ぎてブレているが、
 実際は手すりがビヨビヨしているわけではない。
トイレの出入り口には布袋様↓が。

f:id:ko9rino4ppo:20160214193755j:plain

山門の大黒様もそうだけれど、
ここのお寺の神様たちは笑顔がステキだなー(*'▽')
住職さんの仏像選びセンスが良いのかなー。

そして、この辺りは干しイモと
ユキホタカという品種のお米が名産ということで…
ユキホタカの米粉生地とイモ餡のお饅頭!
そして信玄餅のような容器に入ったイモ餡のお餅
(*´ω`)オイシー♡

f:id:ko9rino4ppo:20160214195638j:plain


商品化に向けてアンケートお願いします!
とのことなので釈迦堂のベンチに座って食べてたら…

釈迦堂の釈迦三尊像の写真撮り忘れたよ!
おい!
ここのご本尊だったのにー!
(ノД`)・゜・。
魅惑のイモ餡に惑わされたわー…。

次回は、今度こそ
春駒と本堂のことを書くぞ!
( ゚Д゚)!