とまのす

ちいさくゆっくり、民俗学。

木曽三社神社の下り参道。

木曽とは言っても、長野ではない。
神社があるのは群馬県渋川市下箱田。

f:id:ko9rino4ppo:20160206233250j:plain

階段を下ると、正面に拝殿。

そして、その右側には池!奥には滝のようなもの。

f:id:ko9rino4ppo:20160205222924j:plain
人工的に囲われたのとは違う、視界いっぱいの水。
きっと緑の綺麗な時期、朝とかに見たらさらに綺麗だ。
どうもやけに目を奪われる綺麗さだと思ったら、
県の環境保全地域というやつに指定されていた。
「涌玉」と呼ばれる 赤城湧水による池だとかで、
昔は皇室に献上する御用アユを育てたりしてたらしい!

拝殿に上ろうとすると、階段の両脇に大小の石。
なんだこれ?
狛犬ならぬ、狛石…なんて無いか(;´・ω・)
でも狛犬的なものにしては大事に囲ってある。

f:id:ko9rino4ppo:20160205224954j:plainf:id:ko9rino4ppo:20160205224959j:plain

後でちゃんと調べたら、狛石(?)じゃなかった…笑
向かって左は、
この地に御神体を運んだ者の石像(の、土台)。
向かって右は、
休憩のため御神体を岩に置いたら
その岩からびくとも動かなくなった( ゚Д゚)!
ので神社をここにした。という伝説の石らしい。


そして、階段を上ると
お賽銭箱には笹竜胆の家紋。

f:id:ko9rino4ppo:20160206231800j:plain

この笹竜胆は木曽義仲のもの。
あの「武勲美女・巴御前」の主君である(=゚ω゚)!

彼が敗走し討ち死にした後 部下たちが
「主君の信仰していた三社を安心な場所へ!」
とゆうことで
この辺りまで御神体を背負って来たそうで。
しかし、もともとこの土地の人でもないので
土地の者が怪しみ「背負っているのは何だ」と尋ねる。
部下たちは「ただの箱だ」とシラを切ったので、
ココの地域は「箱田」という名前になった…
とゆうホントかよ!と言いたくなる話。
(;´・ω・)

その木曽義仲が信仰していた三社
阿礼神社・沙田神社・岡田神社からそれぞれ
スサノオノミコト
彦火々出見&トヨタマヒメ夫婦
ウケモチノカミ
という合計4人の祭神を招いて祀ったそうだ。

 

拝殿の右へ進むと、たくさんの石塔。

f:id:ko9rino4ppo:20160205230436j:plain
奥から、読める限りで
愛宕神社武甲山大_、__天、住吉大神秋葉神社
そしておなじみの(?)猿田彦太神×2、道祖神
さらにこの右にも石の祠がたくさん並んでいた。

その奥の神社は扁額を見てみると、
正一位早虎稲荷大神」。
その横には矢張り同じくらいの建物があって、
そちらは不動明王のよう。滝があるから?
そして、その滝のそばには
水と関係深いイチキシマヒメの祠も。

神様たくさんな神社だなー(*'▽')

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~

神社自体についてはこれくらいにして、
この立派な参道について。

冒頭ではさらっと「階段を下ると」と書いたけれど、
そうなんです。「下ってる」んです!ほら。

f:id:ko9rino4ppo:20160205072555j:plain

茂みに囲まれた鳥居をくぐってみると
小さめの鳥居からは想像できない
もはや小さな集落のような高低差のある境内に驚いた。
( ゚Д゚)!!!

こういう鳥居より拝殿が低いような参道を
「下り参道」と呼ぶ。
有名どころでは出雲大社がコレ。
他に宮崎の鵜戸神宮・熊本の草部吉見神
そして群馬の貫先神社が「三大下り参道」らしい。

管理人も鳥居をくぐって「!?」となったように、
見慣れないと結構な違和感である。
なんといっても神様が自分より下方にいるという。

祭神が水の神であるから
 龍が池の底に棲んでいるように
  社殿も窪地の底にあるんじゃないでしょうか」
という人もある。

たしかに、鵜戸神社は修験道の聖地で
本堂が岩窟の中にありそのすぐ横に海が見える。
草部吉見神社と木曽三社神社は境内内に
湧水と その水を湛えた池がある。
ただ、貫先神社はそのどちらでもない(気がする)。

祭神を見てもフツヌシとヒメガミ。
フツヌシといえばタケミナカタと対とされ
香取神社鹿島神社祭神
どちらもカグツチが殺されたときに
その血潮から生まれた神(orその神の孫)。

だがそもそも何の神様とも判別しがたく、
「フツ」は震う・沸 に通じ
「湧きあがり萌え出ず」力の神とされ
衰弱したものの病気平癒から湧き水、春の植物まで
様々なものと関連付けられる例があるが。
言ってしまえばモヤッとしている。
例があって下り参道だからと言って
貫先のフツヌシさんも湧き水の神!
と決めつけてしまうことはできない。

「ヒメガミ」にしても、
特定の神の名前でなく 昔の日本人が
「藤原孝標女(たかすえのむすめ)」
などといったように「__の娘、妻、姉妹」
的に主祭神と関連深い女神をさす言葉。
貫先神社の女性神は機織りの神だと言われるが
なんだか確信は持てないカンジ(;´・ω・)

私がうまく水要素を見つけられないだけだろうか…
「おバカねぇ、どうみても水の神社じゃない」
という方が居たらぜひ教えてください…
(ノД`)・゜・。

またほかの説では
朝廷に逆らう「夷」「戎」が祀っていた神を
強力であるため排除はできず、
しかしせめて貶め力を抑える設計では?
という人もいる。

確かに、宮崎・熊本(九州)、島根など
土地の豪族が朝廷をてこずらせたり
国つ神の代表格である大物主が居たり。

私はこの説が好きだし
あながち間違いではないのだろうけれど
「でもなぜここだけ?」「東北には全然ないの?」
などなど疑問は山のように残る。

そのへんも考えがてら

岩窟にある本殿…磨崖仏…
普段あまり行かない海辺の神社…
鵜戸神宮は是非行ってみたいなぁ(*´ω`)
--------------------------------------------

🌸追記🌸
後で調べてみたら、
秋田の唐松神社も下り参道だそうで
(ただしここはもとは本殿が山にあったが
 神社前で落馬した殿様が怒って下り参道にしたらしい)
ほかにも竹島鹿児島県)の聖大明神社
お寺では京都の泉涌寺などが下り参道とのこと。

竹島も海神の娘・トヨタマヒメを祀っているし
泉涌寺も龍の絵があったり
観音さま(楊貴妃観音)が居て水と関連する。

三社神社のモトになった三社はどうかな
と思ったけど、
一番水に関連深そうな沙田神社も
別に下り参道ではなかった記憶…(´Д⊂ザンネン
※でも参道の両脇が蓮田らしく、蓮の葉が茂り
  鳥居も古めかしくて素敵な神社なのでみなさま是非。