とまのす

ちいさくゆっくり、民俗さんぽ

端気町の日枝神社。

申年になったよ!

ということで、サルとゆかりのある場所へ行ってみようー。

みたいな流れで前橋市端気町にある日枝神社へ。

 

そも 日枝神社ってやつは全国にたくさんある。

(稲荷神社ほどではないけれど)

 いったい日枝神社って何者なんだ?

というと。

「日枝」はヒエダでなく「ヒエ」と読む、

というのがヒントで、日枝と名の付く神社は大体

比叡山に鎮座しているオオヤマクイという神様を祀っている。

 

え?比叡山って仏教のお山じゃないの?

 

ってイメージだけど。

古事記では日枝山(ひえのやま)という名前で登場。

さっき紹介したオオヤマクイという神様がいる場所とされ、

山として自然信仰の対象になっていたわけで。

仏教以前から大事にされている山なのだ。

 

それからオオヤマクイさんの家として

比叡山のふもとに「日吉大社」というのができたり、

そこにオオモノヌシさんも引っ越してきたりして。

 

そこへ、最澄天台宗延暦寺をひらく。

中学校の頃

天才はヒエ~!と叫ぶ(天台宗最澄比叡山

真空の荒野(真言宗空海高野山

と覚えたのを思い出しました(*´ω`)

 なんとなく仏教と神道は違う宗教=仲が悪い?

というイメージの人もいるだろうけれど、

そんなことはなく日吉大社の神様たちは

土地の神様として比叡山延暦寺の守り神になったわけで。

 

その比叡山とオオヤマクイたちの関係に

中国の道教から入ってきた三戸説に基づいた

庚申信仰なんかも入ってきちゃって。

 

それが、以前に

当ブログのさるまわし。 - とまのすでちょろっと書いた

山王信仰」のモト。

 

で、三匹のサルを従えた青面金剛さんが

山王信仰の新キャラクターだよ☆と登場した。

で、仏画なんかも出回るようになって、

ハッキリした像容が定まってなかったオオヤマクイは

目立たなくなって…

(;´・ω・)…あれ、なんかかわいそうだな…

 

それで日吉大社の神使はサルですよー。

とゆうイメージが定着してしまった。

それ以来いまだに、

稲荷神社といえばキツネ。春日大社といえばシカ。

日吉大社と、そこから分かれた日枝神社はサル。

 

そのうえ

「犬と並んで御産が軽い(安産祈願)」

「魔が去る(退魔祈願)」

ってゆうダジャレみたいな売りが打ち出されて、

猿のイメージはどんどん強化。

 

関東で最もメジャーな赤坂日枝神社も、

敷地内には狛猿(?)が居て、

なんと「まさるさん」という名前まで付いている。

日吉大社にも神猿(まさる)さん御守とゆうのがある

これだけで笑うなかれ。なんと…

赤坂日枝神社には石段だけでなく

エスカレーターが設置されているのである( ゚Д゚)!

※政治家の先生が良く来るからではという話らしい

 

不思議ちゃんな赤坂日枝神社だけど、

平安京の鬼門を守る「日吉大社」同様

ちゃんと江戸の裏鬼門を守ってますので。

皆さま赤坂に行くことがあったら是非(*'▽')

 

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ちなみに、今日行った端気町の日枝大社も…

前橋城の鬼門っぽい方角にあります。

前橋城との関連はわからないけれど。

 

日枝神社と猿の関係を話すだけで

だいぶ文字数喰ってしまいましたね…。

読んでいる方ももう飽きちゃったかもしれませんな。

(´・ω・`)ふぅ。

 

まぁ、

前橋市内には三件ほど日枝神社があって、

比較的知名度が高いのは

総社町にある山王廃寺跡の日枝神社なのだそうだけど。

 

強風とニューイヤー駅伝の混雑に負けて近場を選択。

群馬県前橋市の端気(はけ)町。

母校から少し赤城山方面に上ったあたりなので

管理人はご近所感があります。

 

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大きな神社ではないけれど、

「妙に新しくてありがたみがないわー」

「住んでいる神様には悪いがしょぼいなぁ」

という感じではなかった。

 

むしろ個人的には、

すごく素敵だなぁー(*'▽')と思ったり。

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この写真を見ると、

ちょっといつも見ている鳥居と違うぞ(;´・ω・)

と、思う方もいるのではないでしょうか?

 

結構低いんです。鳥居。

 

私は身長149cmで、並んでみるとこの通り。

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つまり貫の高さは1.5mほどということかな。

 

屋久島に行ったときに、

「世救(やく)神社」というところで

注連縄が低ーく垂れている鳥居を見たことがあって。

管理が行き届かず垂れてしまった?

でもそれにしてはちゃんと両脇結んであるしなー。

みたいなこともあったけど。

 

石造りの鳥居自体が低い(というか小さい?)ので

今度こそ、緩んで垂れてしまったとかゆう可能性はなさそう。

 

かといって鳥居の種類というのは低さや大きさではなく、

形状(剃り返しや舟木・額束の有無や古口の角度etc)

で分けるものなので、低さによる名称というのも特になく

低さの意味というのはイマイチ調べづらい。

宮司さんもいない状態の現地では誰にも聞けないしな…)

 

しかし

鳥居が神様の領域とヒトの領域を分けるものということや、

日本一小さい鳥居(這ってしか入れない!)がある

粟嶋神社の御祀神が小さなスクナヒコさんだってことや、

他の鳥居が低い神社の宮司さんが言っていたことを合わせると…

 

神様の所へ来るのに頭が高い状態で入ってきちゃダメですよ!

ってことですかねー。

(安直ですみません…|д゚))

 

広く開かれた鳥居より、

ちょっと改まった感じがして

私は結構好きです。このサイズ感。

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中をのぞいてみると、

こんな感じで

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一番目立つところに

日露戦争記念」という額が。

前橋市富士見村あたりの神社でも

日露戦争凱旋記念」という石碑がある神社とか

慰霊関連の神社もあったりするから…

 

日露戦争以前からあった村の神社に

出征を祝ったり無事を祈ったり。

もしくは凱旋を記念して建てたり。

そんな歴史があるのかもしれません。

 

敷地内、建物の向かって右側には

道端でもおなじみの

猿田彦大明神↓

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庚申塔

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ん…これは…?

(´・ω・`)

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一瞬、

まわりにいろいろ武器っぽいのがあるので

千手観音か?

頭になんか動物の顔ついてるから

馬頭観音か?

 

馬頭観音なら馬と猿も関連深いし、

猿が神使の日枝神社内に居ても納得!

 

と思ったのも束の間。

 

なんかこの頭のとこの、

馬じゃなくて龍にも見えるんですよねー。

しかも、武器は剣とかじゃなく弓矢オンリーに…

みえてきちゃいました( ゚Д゚)

 

弓と龍の冠といえば

十二神将の波夷羅(はいら)しか思いつかない…

でもどうして日枝神社に龍…。

 

こんがらかるから

馬頭観音であってほしい…(ノД`)・゜・。

真相はわからないまま帰宅。

何かお祭りとかやってれば

お年寄りに聞けたかもしれないのになー。

 

人っ子一人、居やしませんでしたよ

(´・ω・`)

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この、少し中央がくぼんでいる石段の積み方とかも

何か意味があるのかなーとか

すごく気になるのに。

 

元旦からモヤモヤしましたが、

また一年、そんなモヤッとした管理人と

話が散らかって長引く当ブログを

よろしくお願いいたします!

(*'▽')ノ

※強制的にまとめて終わらせます…