とまのす

ちいさくゆっくり、民俗さんぽ

岩井堂のかんのんさま。

朝、前橋から四万温泉(中之条)方面に向かう途中、

反対車線に何かの御堂を発見!

 

帰りに寄ろうと心に決めつつ

「桃太郎の滝」という謎の名称の滝へ。

説明書きを見ると

「流れ落ちる形が桃に見えるため」

 

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皆さんの心の目には・・・見えますか?

桃・・・(^q^;)

 

というツッコミはさておき、

水の綺麗さは本物!

 

心洗われたところで帰路につき、御堂さがし。

とりあえず空腹なので、

御堂のはす向かいにある酒まんじゅう屋

「岩井洞」さんへ。

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味噌餡のおまんじゅう、うましー

♡(′ω‵⋆)

 

おなかが落ち着いたところで

いざ…w|;゚ロ゚|w ヌォオオオオ!!

岩にめり込んでる!

 

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すごく古そうで心配だけど、登ってみました。

良い具合に年季が入ってとっても素敵。

覗くと中には・・・

均整のとれた立ち姿の観音様。

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しかし肝心のお顔が、手前の赤いフサフサで見えないぞ。

(ノд-。)クスン

 

降りてから説明書きを見てみると、

小野上村 臨済宗・如意寺

というところに所属している聖観音様らしい。

 

聖観音(正観音)というのは六観音の一人で、

他の六観音メンバーが多面多臂なのに対して

人間と同じ一面二臂の姿をしている。

 

ああ、もっと近くで見たいなぁ。

お顔を隠しているから余計に知りたいなぁ。

暗がりでよく見えないから美人だろうと思ってしまうー。

(((*´ε` *)

という、まさに「夜目遠目笠の内」状態。

 

沿革を読んでみると、創建はなんと平安時代

その後、天正の乱で焼失するも享保年間に再建。

大正3年に大改修をして現在に至るそうで。

一度焼失したにしろ、予想以上の歴史。

 

ちなみに

所属している如意寺があるという小野上村は、

赤城・北橘・子持・伊香保と共に

10年ほど前に 渋川市に合併されちゃいました。

 

しかも、

如意寺をグーグルアースで検索すると・・・

お寺があるはずの場所、ストリートビュー

歯医者と交番しか見当たらないんですけど!?

ほんとにココ、管理大丈夫?

渋川市さん、

これからもちゃんと観音堂をお守りください!

(ノД`)・゜・。

 

 

さて、

独特な感じのするこの建築様式は、

「懸造り(かけづくり)」といって

山や谷に建物を作るときに使われてきた方法。

 

そもそも観音様というのは、

普陀洛山という八角形の山に住んでいる

ので、山間部に祀られることが多い

結果、懸造りにいる頻度が高い

 

ということで、

あの有名な清水の舞台的も懸造りなんです!

 

「え?あれ?修学旅行で行ったけど、

清水寺って観音様いたっけ´д` ;」

と言うなかれ…。

 

清水型、と名前がつくほど独特なポーズの

十一面千手観音さんが居るんですよー!

( ´ ▽ ` )ノ

 
ほかに、
山岳部に寺院を構える密教などでも
よく見られる造りだそうで。
 
いろいろ調べるうちに、
日本全国の懸造りを巡っている方のサイト発見。
 
その訪問済み一覧を見てみると、
茨城にまさかの…懸造りの体育館があるらしい!
気になりすぎる…。
そして、このサイトさんすごすぎる(◎_◎;)
(懸造り、で検索するとすぐ出てきます)
 
 
そんな岩井堂観世音御堂、
登った階段と反対側から地上に降りると
たくさんの石仏が岩陰に。
ちょっとこわいぞ´д` ;

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白い木の杭には
「岩井堂 洞窟観音」
と書いてあるけど、暗くてどれが観音様だか…
 
左の方には首のもげた鍾馗様?閻魔様?
その後ろには「馬頭観音」の石碑。
その右には僧兵のように布をかぶった…誰⁉︎
 
説明書きには
「30体ほどの石仏がある」
と書かれているけど、
どういう経緯でここに置かれたのか。
正確には仏教的に大事な数「33」体なのか…?
 
よく洞窟の中に三十三の仏像が彫られていて
それを一巡すると
坂東三十三ヶ所を回ったことになるとか。
それを彫ることが修行の一環だったとか。
そうゆうやつがありますが、そんな感じなのでしょうか?
 
それとも、
観音様には三十三の変化した姿がある!
と言われているけれど、
それを全部網羅しているとか?
 
分からないことがいっぱいです。
こんなにしっかり縁起が分かっている御堂なのに、
そのすぐ脇の洞窟観音に全然切り込めないとは。
まだまだ修行が足りない証拠か・・・(´・ω・`)
精進精進。
 
それにしても、
思わぬところで素敵な観音様に出会えて
シアワセ( *´艸`)