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とまのす

ちいさくゆっくり、民俗学。

ささらおどり

秋田・角館で武家屋敷散策をした後、

偶然ささら踊りが見られました。

 

そのむかし、佐竹の殿様が秋田に向かう際のこと。

厄病や悪霊を払うため、

ササラを鳴らす者を行列の先頭に立たせたそうで。

 

そのササラを振る姿と、

秋田にもともとあった獅子踊りが合わさって

「ささら踊り」が出来上がったとか。

(あくまで、一説ですけど…)

 

後半でもう少し詳しく書きますが、

東北地方・北関東の獅子は「風流系」が多いです。

 

今回のささら踊りでは、

まずハリボテのような仮面をかぶった人

↓が列を率いてやってきます。

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(メモリの関係で写真が撮れなかった…)

ヘタな絵ですが、だいたいあってると思います

(^_^;) 

 

これは「オーセイ役」と呼ばれる人で、

まず獅子たちが踊る場を清めてくれます。

ほかの地区のささら踊りでは、

あまりオーセイ役を見かけたことがないけど…

長久内の特徴なんでしょうか。

 

次は道化役「ザッザカ」。

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ささらを鳴らしながら踊ることが多いですが、

長久内ささらでは、扇舞も舞ってくれます。

 

こちらが、獅子。

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上のほうで「風流系」と書きましたが、

私たちがイメージする獅子たちより

ずいぶん角が大きいですよね。

 

はっきりと起源は分かっていませんが、

もともと狩猟生活をしていた日本で

 

・獲物であったシカやイノシシの供養

・山の恵みの神として畏敬の念を示す

 

などの理由から鹿を模して踊ったのが始まり!

…ともいわれています。

 

ちなみに、お正月によく見るような

赤い獅子頭に唐草模様の布をかぶっている獅子。

あれは「伎楽系(or神楽系)」と呼ばれ、

中国から伝わり西日本を中心に広まったと言われています。

 

伎楽系獅子舞の囃子方は、

舞手と別にお囃子をしています。

が、東北の風流系では写真のように

腰に括った太鼓を自ら打って舞います。

 

********************

 

さて、突然ですが

話をオーセイ役に戻します。

 

この、ザッザカの面に対して

「いかにもハリボテ」という被り物。

※私が下手なのではなくホントにあんな感じ

 

東長野ささらにも、

そっくりそのまま同じものが登場するのです。

 

が、私が気になったのは

さらにもっとずっと南・八重山諸島です。

 

独特の祭りが多く残る八重山

旧盆に行われる祭りの仮装行列(ミチジュネー)に

「ミルク」と呼ばれる神様が登場します。

 

この神様は年に一度だけ海のかなたから来て

五穀の種を人々に与えると伝えられています。

※沖縄・八重山諸島の伝承では、

 海のかなたはニライカナイ(理想郷)があるとも、

 そこは祖霊が集まる常世だとも言われています。

 

ミルクは女性だと言われていますが、

その顔はどう見てもオッサン。

しかも髪の毛がない。

そう。完全に布袋様なんです。

 

しかも、このミルクも行列の先頭に立ち

右手に扇を持っているのです。

さらに、沖縄でも

行事で神に扮するための仮面は木製が多いですが

ミルクの顔はオーセイと似たクオリティで色白。

 

いろいろと共通点が多すぎるのです!

 

ミルクは弥勒が訛ったものと言われているので、

「じゃあ、東北→京都の仏教文化を吸収→沖縄に伝播?」

と思いきや…

 

「海の果てから神が来訪し五穀の種を人に与える」

という信仰はミクロネシアに多く、

弥勒菩薩=布袋様という信仰は

インドシナや中国から始まったのだとか。

さらに、八重山のミルク面にそっくりなお面が

ベトナムのお祭りに登場するという話も耳にした。

 

もしかして、逆に南から

(しかももはや国境を越えてアジアから)

北のほうへ上がってきたの?

 

こんがらかってきましたね。

オーセイ・ミルクのこと、

もっとちゃんと勉強します!

(′・ω・)ゞ