とまのす

ちいさくゆっくり、民俗学。

胎児のイメージ

大学のころに一度、

おなかの中で丸まってる状態の赤ちゃんを描いた。

 

すごくきれいに納まってて

なんてゆうか植物のつぼみやタネとか

いきものの骨格とか内臓とか筋肉みたいな。

複雑で一方方向じゃないのに絶妙に滑らかな統一感がある。

 

まだ、あっちの範疇にいるんだ。

っていう感じがした。

鮫の子供たちが袋状の卵の中で息づいているように

幼虫がさなぎの中で劇的な変化をするように

この限られた最低限のスペースの中で形になる。

 

一度出たら中国の「工芸茶」みたいに、

もとのマルには納まらないほど急に命がひらいていく。

お母さんの中にいられたなんて信じられないくらい。

 

すげー!

 

って思ってから、ことあるごとに描くようになった。

 

今回も、本の主人公「くるり」が産まれるまえ

「やさしいつよさ」=母の身体にぐるっと囲まれて

くるりと丸くなっている。

 

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「やさしいつよさ」はユラユラした網のようだけれど、

アイヌ文様のアイウシ(棘)の連続。

 

アイヌ文化圏ではウエンカムイ(わるい神様)というのは

隙間から入ってくるものと考えられていたようで、

着物の襟口や袖口、裾などから入られるのを防ぐために

アイウシが刺繍されたらしい。

 

同じ意味かわからないけれど、

縄文土器の口径部もトゲトゲしていることが多い。

これも諸説あるけれど、

「生命の根源である食料や水を貯蓄し煮炊きすると同時に守る」

ためだという学者さんもいるらしい。

 

ので、くるりもトゲに守ってもらっている。

 

ついでに、くるりも小さな「渦」なのだけれど

結構いろんな文化圏で渦は生命力の象徴とされている。

どんどん伸びていく蔓のイメージかなー。

川や海の流れのイメージかなー。

 

作品の納期が迫ってくる

 

しかし 仕上がらない!