とまのす

ちいさくゆっくり、民俗さんぽ

からむし織り

 

日本列島にも世界にも、

各々の気候や歴史にあったさまざまな織物がありますが…

*福島の苧麻織り

*静岡の葛織り

*沖縄の芭蕉織り

これを日本の「三大古代織り」というそうです。

 

今回は福島わらじ祭りも見てみたいので

福島・昭和村の「からむし織りの里」に来ました。

苧麻(ちょま、からむし)織りを少しだけかじります。

 

漢字のとおり使うのは麻の一種。

なので栽培許可を取った人でないと畑は持てません。

普通の杼(縦糸の間に横糸を通す道具)は細長いアーモンド形。

でも、からむし織りでは「板杼」という杼を使うそうです。

平面的で長方形の本体に苧麻の糸が直接巻いてあります。

 

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普段縫い物に使う糸よりシッカリした太さ。

縦糸の幅の加減だけで、単純な模様が出来上がってきます。

 

日本の民間伝承や神話の中では、

水神や山神に嫁ぐ娘が身を清めて機を織ったり

重要な神が登場するシーンで女性が機を織っていたりします。

 

また、昔の女性は機織りをしながら作業歌を歌ったそうですが

歌うことで作業のテンポを安定させると同時に、

布の出来ばえや生活への祈りを歌う地方もあるらしいです。

 


マリ共和国に残るドゴン族の神話でも

  機織歌は布に祈りを織り込むためのものだそうです!